「ん~いい朝ね。ドラゴン討伐にもってこいじゃないっ?」
「出発は明日よマルタ」
「わかってるって~」
金色の髪の少女は、ニャハハ~と笑いながら漆黒の髪の少女に右手を振って示した。
ドラゴンの爪痕はそこかしこに窺える王都だが、小鳥のさえずりが清々(すがすが)しい朝の彩りを添える。
「!」
「? エナ?」
漆黒の髪の少女は、何かに気付いてフラフラと歩き出した。
「おはよ~ってどこ行くんだよ」
「あ、ユリおはよう」
ユリエスは、フラフラと目の前を歩くエナとその後ろをついていくマルタに挨拶を交わした。
全体的にはねた少年の白髪が朝日に輝いている。
「おまえ髪、隠さなくていいの?」
ユリエスはマルタに言った。
「朝だし、月出てないからただの金髪にしか見えないからOKよ」
しばらくエナについていく2人。ふと立ち止まった場所にマルタが驚く。
「え、ちょっと、ここキッチンじゃん」
マルタの鼻にも、エナが引き寄せられた甘い香りが届いた。
「この香り……シナモン」
「……」
言ったエナの後ろに人影。その人影は何も言えずにエナを見つめた。
「出発は明日よマルタ」
「わかってるって~」
金色の髪の少女は、ニャハハ~と笑いながら漆黒の髪の少女に右手を振って示した。
ドラゴンの爪痕はそこかしこに窺える王都だが、小鳥のさえずりが清々(すがすが)しい朝の彩りを添える。
「!」
「? エナ?」
漆黒の髪の少女は、何かに気付いてフラフラと歩き出した。
「おはよ~ってどこ行くんだよ」
「あ、ユリおはよう」
ユリエスは、フラフラと目の前を歩くエナとその後ろをついていくマルタに挨拶を交わした。
全体的にはねた少年の白髪が朝日に輝いている。
「おまえ髪、隠さなくていいの?」
ユリエスはマルタに言った。
「朝だし、月出てないからただの金髪にしか見えないからOKよ」
しばらくエナについていく2人。ふと立ち止まった場所にマルタが驚く。
「え、ちょっと、ここキッチンじゃん」
マルタの鼻にも、エナが引き寄せられた甘い香りが届いた。
「この香り……シナモン」
「……」
言ったエナの後ろに人影。その人影は何も言えずにエナを見つめた。



