たゆたう波の終わり

 ベリルに銃口を向けた男は、躊躇ったためにカイルたちの銃口に囲まれた。

 もちろん、そのまま引鉄を絞っていれば、カイルたちは容赦なく銃弾を浴びせていただろう。

[どけ]

 ギラついた目でベリルを睨み付けながら、銃口を顔の前にちらつかせる。

[それは出来ません]

[この距離から外すと思っているのか]

 一触即発の状態に誰もが体を強ばらせる。

 目の前でガキが死んだとあっちゃあ、後味が悪すぎる。

[やめろ。相手は子どもだ]

[お前、何言って──]

 今まで散々、殺してきたのに何を今更。

[もういいじゃないか。俺たちは人を殺しすぎた]

 うなだれる仲間を見た男は、ベリルを睨みつけてライフルを構え直す。