連れていくのも放り出すのも問題だが、決めなければならない。

「来るか?」

「はい」

 即答したベリルに眉を寄せた。

 常に何かに怯え、戸惑っていた少年とは思えないほどの目の輝きを目にし、カイルの心中は穏やかじゃない。

 どんな理由があるかは解らないが、戦うことを知っていてそこに飛び込もうとするなど普通じゃないだろう。

 こいつにとって、戦場に何かあるのか。

「ほんと、何者なんだろね」

 口の中でつぶやいた。