むしろ、どうあがいても死ぬ事が出来なくなったことに、さすがの俺もそこまでは考えてなかったなあとベリルを見つめる。

 なんか、ちょっと可哀想になってきたぞ。いくらなんでも、不死ってのはやりすぎだろ神さんよ。

「お前も不運というか、なんというか」

「受け入れる他はありません」

「お前らしいねえ」



 ──不死となったベリルは、多くの通り名を持つこととなる。当然、どれも気に入らない。

 これから彼を求める者は幾多になるのか、見当も付かない。その度に、彼はさらりとその腕からすり抜けていく事だろう。

 彼を同じ場所に留めておく事は非常に困難である。



 ベリルの戦いはまだ始まったばかり。

 何を想い、何を成すのか──見届けるのは、あなた。



END


※作中に登場する一部の団体名や社名、国名、武器関係などは創作に基づく物で実際のものとは関係ありません。