「それでいま、そいつらはどうしてるんだ」

「さあ」

「おい」

「完遂してそのまま別れましたから」

「砂漠にほったらかしか」

「ナビ付きのジープを渡しました」

「相変わらずクールだねえ」

 普通、不死になったあとは色々と悩むもんじゃねえのかよ。

「悩んでも解決の兆しはあるのかと」

「クール過ぎんだろ」

 不死を与える力は一度きりのもので今後、その少女や一族が狙われることはないだろうと聞いたカイルは「そうか」とつぶやき、

「それなら、使われた甲斐があるってもんだな」

「そうですね」

 ひとまずの着地点を得る。

「お前の計画、水の泡だな」

「それが解っていたから、私を弟子にしたのでしょう?」

「おう! 当然だ!」

 死にたい訳じゃない人間が、思った通りに死ねるとは限らない──カイルの言葉が見事に的中した。