──そうして十八歳となり、独り立ちを果たしたベリルは仲間たちから歓迎される。

 ベリルの能力以前に、若いということで敬遠されているのか、大した依頼も要請もなく。

 仕方がないと理解して、しばらくは自身の能力を理解してもらう事と信頼を得るための行動に終始した。

「俺たちを舐めてるのか」

 とある要請に、仲間の一人が舌打ちした。

 カイルの仲間は彼の頼みもあり、そのままベリルにつくことになったのだが、リーダーが若く無名であることは悔しさだけでなく苦しみも与えていた。

「とりあえず、生き残りがいないか探そう」

 目の前に広がる残骸は、手遅れであることの証だ。

「もっと早く要請がきていれば──」

「お前のせいじゃない」

 お前を認めない奴らのせいだ。

 今は耐えろ。

 そんな、仲間の言葉が突き刺さる。