伴侶でもない奴に何をさせているんだと申し訳ない気持ちになる。

 いつの間にかそういう状況になっていた事に今さらながら認識して、おかしいなと頭を抱えた。

 とはいえ、食事に関しては栄養面も考えてか、ずぼらな俺には任せられないとすっぱり言われている。

 そりゃそうだ。あいつはまだ二十歳前で成長期だからな。

 偏った食生活は、あとの人生にもひびく。

 だが、あいつは色々とやりすぎだ。あいつが長旅でいなくなったとき、何がどこにあるのかすっかり忘れてちょっとしたものでも探し回った。

 あげくにメールで置いてある場所を尋ねるなんて、ここは誰の家なんだよ。

「帰ったら家族会議だ」

 そのとき、多数の破裂音が響き、あちこちがどよめきたった。

 それが銃声だとすぐに理解したカイルは、音の主を探して立ち上がる。

 されども、大勢の人間がいるなかで状況を確認するのは難しい。