「ちゃんと写真見てください!髪の毛の色、こんなに黒くないです。長さも私の方が少し長いし。それと鞄に御守りなんて着けてません。あとケータイの機種!会社からして違うんじゃないですか?」
「これはうちの高校の制服だ!それに、写真を持ってきた奴がお前だと断言したんだ」
「無理もないでしょう。俺だって良く見なければわからなかったんですから。悪ぃな、坂本」
菅野が唐突に口を挟んだ。
「いえ…。付け足しとして、携帯なら撮った日付わかる筈ですよ。そんなに私だと思いたいなら、その写真撮った生徒に見せて貰ってアリバイでも調べてみて下さいね」
思いっきり皮肉を言ってやり満足した。
立ち上がって向きを変える。
「っ待て!なんだその態度は!?」
右手首を掴まれ引き寄せられる。
「………っ!」
あまりの痛みに声も出ない。
じんわりと涙が滲み、視界が曇った。
「坂本!調子に乗るなよ。お前は1週間停学…「やりすぎですよ。先生」……」
