高台から眺めた故郷は

ぽつりぽつりとした灯りが儚げで

何もない気がすれど

何かに満ち溢れた気もする


雨が降り一つ

風が吹き一つ

歩き一つ

空を見上げ一つ

嗅いで一つ

吸い込み一つ

触れて一つ


一つ一つが埋めていく


細胞が知る


故郷は血なのだ