旨い…な。

何も言わない俺をジッと見つめる女。
この場合旨いと言えば良いのか?


「あの…」

先に口を開いたのは女だった。

「何?」

「美味し…い…ですか?」

と不安げに聞いて来た女。

何故か、その顔が誰かに似ている気がした。


「あ…ぁ、美味しいよ」

すると、パッと顔、目を輝かせると

「本当?!」

と言った。
何か…調子狂うな…
何か…、今日はいっか。



「あぁ…本当」

何故か女の顔が赤くなった。