俺はしばらく寝ていた。
夢を見たんだ。
数百年前の…
あの…夢を…
「クリスー!こっちだよ!!」
「はいはい。あんまはしゃぐなよ…ー…」
何故か名前が出て来ないんだ。
俺が初めて愛した人が夢に出て来てるのに…
俺は、その人の名前がわからないんだ。
俺自信は、夢の中の俺は、名前を呼んでいるのに…
俺にはわからないんだ…
聞こえないんだ…
「ぁ…の!」
ハッ!
「ん…だよ…」
入って来るなと言った筈だ…ろ。
「うなされてたから…」
それだけで、俺を起こしたのか?
「ほっとけよ…しかも、入るなと言っただろう?」
と言うと、女は泣きそうな顔をして、
「すみ…ません。でも、もう夜ですし…」
「は?!」
もう夜?!
どうりで腹が減る筈だ…。

