僕の執事 完結編

『ごめん、ごめん。』


謝りながら葵に近寄ると、髪を撫でた。
その後、ベッドに投げたポンチョを取りに行った。


「本当に、陸ですか?」


『え?』


疑いの眼差しを向けられ、返答に困った。


「だって、前はこんな事…─」


『好きな人に、好きって言ってるだけじゃん。』


ベッドに腰掛け、そう返すと不満そうな声が返ってきた。


「そうですけど…」


『側にいたら触れてたい、手も繋ぎたい。
キスもしたい、抱きしめてたいって思うのは普通だろ?……ごめん、伝えたい事と違う』


最後は言葉にならなかった。全部で伝えたいのに、うまく伝えられない…


「少しくらい、遅刻しても大丈夫ですよね?」


『…執事がそんな事言っていいのかよ。』


葵は優しく笑い言った。


「続き、聞かせてください。」


『上手く言えないから、いいよ。』


「それでもいいです。
最後まで聞かせて?」


『ハァー…俺の心の中見せれたら楽なんだけど、やっぱ言葉にしなきゃ伝わらないかな?』


呟くように言った後、葵から目を背けた。