僕の執事 完結編

「遅かったな」


『騎馬が見つからなくて…』


ソファーに座って、なんとなく部屋を見渡してみた。
大人し過ぎる恭平が、隣で鼻を啜る音だけが俺の耳に入った。
こんなに小さかったっけ?ってくらいモノトーン色の強い自分の部屋を、初めてマジマジと見た気がする。
─しばらくして、小さなため息を吐いた恭平が何か言おうと口を開いた時、タイミング悪くドアがノックされた。


『タイミング悪っ…』


2人苦笑いを浮かべ、ドアを開けると、何も知らない笑顔の騎馬を部屋に通した。


「熱いのでお気をつけ下さい。」


テーブルに飲み物とミルク、シュガーポットを置くと、珍しく何も言わずに部屋を出ていった。


「─あったけぇ… 陸はコーヒー?」


ココアを冷ましながら、カップの中身を聞かれ頷いた。


「あれ、甘くしないの?」


飲む直前に聞かれ、手が止まった。


『ん、おかわりしたとき甘くするから』


「そう…フッ」


『…熱っ!!』


「アハハッ 陸っておもしろいよな。」


『どこが?』


「よくわかんない所とか、予想外の行動取る所とか?」


『それ誉めてんの?』


「んー、微妙?
それに、熱いって言われてたのに、そのまま飲むか?普通』


そう笑う恭平に、苦笑した。
確かに言ってたな…