僕の執事 完結編

「18日に何があるんですか?」


兄貴がそれとなく探りを入れた。


「ちょっと会わせたい方がいてね?」


「会わせたい方? どんな方なんです?」


「私のお店をごひいきにしてくださってる、三月(さんがつ)さんって方のお嬢様で、とっても可愛いのよ!」


兄貴の誘導にまんまとハマった母さんは、楽しそうに話してた。
俺はそれを聞きながら、静かにため息を吐いた。
騎馬が言ってた噂の根元は母さんか…。


「だから、18日空けておいてね?!」


『(ねって…)それって、お見合い?』


「えぇまあ、簡単に言えばそうなるわね。」


『じゃあ、断って。
俺行く気ないから』


そう言い切る俺に、母さんの顔が曇った。


「今更断れないわよぉ!!
18日にって約束したんだから。」


『はぁ…』


別に会うだけなら構わない。
母さんや向こうの親もいるだろうし、騎馬もきっとついて来てくれる。
そんな事より、今一番気がかりなのは、葵がこの会話をどんな気持ちで聞いてるか、だ。


「…会うだけならいいんじゃないか?」


それまで黙ってた親父が口を開いた。