僕の執事 完結編

『もっと和風な場所だと思ってた…』


30分ほど車を走らせ、着いた先は、背の高い門に囲まれた屋敷のような店だった。


「こんなとこでお見合いすんだ…なんか、パーティーとか開かれてそうな所だな…。」


恭平と2人ポカーンと門の前で突っ立ってると、こんな場所見慣れたわ。と言いたげに澄まして歩く母さんの後ろ姿が目に入り、慌てて後ろを付いて行った。


『なんか、ドキドキしてきた。』


「俺も…」


『俺達さ、完璧場違いだよな』


苦笑い混じりに言ったら、同じく苦笑しながら「俺も思った」と恭平が言った。
入り口までの少し長い石畳を歩き、店内に入ると意外と静かだった。
気づくと、いつからいたのか、店員が笑顔で立ってた。
その店員に案内され、奥の部屋に通された。


『お前はここまでだな』


「みたいだな。」


『どうすんの? ドアにへばりついて聞き耳立てて待ってるとか?』


「そんなみっともない事するかよ!」


嘲笑う恭平は、「ひとりでケーキでも食べて待ってるわ!」最後に頑張れを付け加えると、レストランの方に戻って行った。
 その後ろ姿を羨ましげに眺めてる内に、扉が開き中に通された。