僕の執事 完結編

『そう? 俺はいつも通りだけど?』


「そうか?」


不満そうな顔をする恭平に、当たりたくなるのをグッと堪えた。


「まさか、陸にお見合い話が来るとは」


楽しそうに笑みを浮かべ、先を続けた。


「どんな子が相手なんだろう?!」


『知るかよ…』


「めちゃめちゃ性格悪かったりして
それから、顔が…」


『他人事だからってめちゃくちゃ言いやがって!』


「うわっ!! 止め、ギブ、ギブ!!」


後ろから首に腕を回し、スリーパーホールドを掛けると、驚いた恭平が俺の腕を数回叩いた。


「まったく、なにすんだよ!」


『スリーパーホールド。』


「技の名前なんか聞いてねえから!」


『フッ…行くぞ?』


恭平をからかいながら一階に降りると、ラフな洋服を着た母さんが待ってた。


「うん、なかなかいいじゃない。」


それだ言うと、玄関に向かった。
心の中でガッツポーズをしながら、後から付いてきた葵に笑顔を向けた。


「見せつけですか?」


『はっ!? お前なに言ってんの!!』


「動揺し過ぎ。」


薄ら笑いを浮かべる恭平の冷静なツッコミに、恥ずかしくなった俺は、足早に玄関に向かった。