僕の執事 完結編

『それでも、俺はずっとお前の事、愛していくから。
だから、改めて俺と付き合ってください。』


「…陸…」


『って、言ったそばから泣かせてるし…』


「アハハッ…こんな私で良かったら、よろしくお願いします。」


『これで、やっと本当の恋人どうしだな。』


「うん。」


幸せそうな葵を見てると、俺まで幸せになる。
実際幸せなんだけど、その時間も少しの間お預けみたいだ。


『葵そろそろ時間だろ?
おばさんとおじさんに、元気な顔見せてこいよ。
帰ってきたら添い寝してもらうから。』


「添い寝は考えておきます。 じゃあ、いってきます。」


『行ってらっしゃい。』


白いワンピースが輝いて見えるほど、キラキラして見えた。
さっきまで近くに居たのに、すごく遠くに感じる。
ふと窓に目を向けると、高城家の前に黒い車が止まってた。
─そこにスーツケースを引いて出てくる葵を見たとき、どこかで見た光景がフラッシュバックした。


『この景色…夢。と同じ』


夢の通りに進む光景に、予知夢を見たんだと思った。
それでも夢では予知出来ない事もあるらしい。


『夢じゃなくてよかった…。』


安堵しながら、笑顔で手を振ってくる葵に、同じように振りかえした。
執事はやっぱり1人で充分だ。


『─おかえり』


僕の愛する人。






    END