僕の執事 完結編

それからすぐ授業が始まり、集中出来ないまま一時間を無駄に過ごした。
後で恭平にノート貸してもらおう…。
立ち上がり教室を出た。
生徒と執事でごった返した廊下を歩き、まだ誰もいない食堂へと向かった。


『はぁ…』


カウンターの奥で暇そうに談笑するメイド姿の店員に声をかけ、コーヒーを注文した。


「お待たせ致しました。」


営業スマイルと共に、出てきたコーヒーを手受け取り、窓際の席に腰掛けた。


『大丈夫じゃないのは俺の方だ…』


葵の態度が変わらないのにショック受けて…何期待してたんだろ?俺。
カップを窓際にずらし、そのまま突っ伏した。


「一ノ瀬くん?」


『…ん?』


雪とカップからでる湯気を眺め、ボーっとしてると、そう声をかけられた。


『名波か…』


「なにしてるの?」


『別になにも。ボーっとしてただけ』


「そう。 あ、相席いい?」


『うん』


空席だらけの食堂で相席を頼んで来るのは、名波だけだろう。


「ちょっと小耳に挟んだんだけど、お見合いするんだって?」