僕の執事 完結編

《陸? 大丈夫か?》


『いや、お前の方こそ大丈夫なの?』


《なにが? てか、なんでお前が戸惑ってんだよ!》


またケタケタ笑う声を聞きながら、見えない相手に苦笑した。


《で、日にちとかは決まってるわけ?》


『いや、まだ決めてない。 けど、休みのがいいよな?』


《あ~、日曜でいいんじゃない?アリスには…》


『俺から伝えとく。』


《悪い。》


『いいって。』


それから少し、他愛もない話しをして電話を切った。


『ハァー… 俺、なにしてんだろ?』


ソファーに倒れ、白い天井を見つめた。
─翌日、騎馬にアリスの連絡先を調べてもらい、昼休みに電話を掛けた。
何度も頭の中で繰り返した台詞を、一字一句間違わずに言うだけで精一杯な俺は、多分すごい不自然な話し方をしてたと思う。
ダブルデートの件をアリスに話したら、「楽しみにしてます」と声だけで笑顔なのが伝わるほど、快くOKしてくれた。
日程と、騎馬を迎えに寄越すから紅平(恭平)と一緒に来るようにと伝え、電話を切った。


『これで上手くいけば良いんだけど…』