葵の気持ちを知り、やっと、両想いになれた俺達。
翌朝、目覚めは最高!!なはずだったのに、布団をはぎ取られポリポリと頭を掻きながら、不機嫌な騎馬の言葉をボケーっと聞いてた。


「陸にお見合い話が出るなんて!!」


『なあ、なんでお前が不機嫌になんだよ。』


「なんでって… 早く起きてください!!」


ますます不機嫌になる騎馬に、おとなしく従いベッドを抜け出すと、こんどはドアの方から声がした。


「お見合いですか。」


口元に笑みを浮かべ、目に怒りを宿した葵が部屋の入り口でそう呟いた。


『おはよう…』


なんで朝からこんな…
俺の眩しいハズの朝は、訳の分からない言葉で幕を開けた。
俺の妄想の中では、葵が優しく起こしてくれてたのに…


「お見合いするんですか?」


さっきから同じ事を繰り返す葵に、ため息が出た。


『なんで俺がお見合いすんだよ! てか、誰がそんな事言ったんだよ』


この空気を早く脱したくて、ボサボサの髪を一層ぐしゃぐしゃにし、テーブルに置かれた、制服を持ち部屋を出た──。


『いちゃつけると思ったのに…』


ブツブツ呟きながら、階段を降りると、シャワーを浴びる為風呂場に向った。