紫陽花

 
それから文化祭の当日まで
何事もなく撮影は進んで行った。


ただ谷口との関係が
継続していることを除いて…


俺は元来断ることが
出来ない性格だから
それが災いした。


その頃にはもう罪悪感も薄れて
谷口もだいぶやることに
慣れてきたみたいだった。


そんなある日谷口の部屋で
眠ろうとしていたら谷口に起こされた。


「ねえねえ。正樹って木ノ下のこと
どう思ってるの?」

「どゆ意味?」

「いいから答えて。」


「ただのうっさいトーテムポルぺちゃぱい女。」


「そっか…」


いまいち谷口の言葉の意味がわからず
谷口ももう満足したらしく
そのまま眠りに着いた。