一面に桜が咲き乱れている。 「佐倉…なんていないじゃん」 「え?」 私しかいないはずのこの場所に誰かの声が聞こえた。 ゆっくりと振り返ってみると、そこには綺麗な顔をした人が立っていた。 綺麗な顔をした人は私を見ると驚いたように目を大きく見開き、立ち尽くしている。 「…………結…?」 彼は小さく呟いた。