「あ、ここだ。如月さん、降りて」 佐倉に言われて電車から降り、駅の改札口を抜けると… 「わあ…キレイ…」 桜が美しく咲き乱れている桜並木が駅の前からずっと続いていた。 「佐倉!すごくキレイ…」 「うん」 興奮気味に佐倉を見上げると、佐倉はあたしを見ていた。 見ているのはあたしのはずなのに佐倉にあたしが写っているように見えない。 「佐倉…何を見ているの?」