オルゴール

部屋に入った後、隅っこにおいてあった布団を皆でしき、ごろごろした。
「あ、もう風呂の時間じゃない!??」
誰かの声を聞き、時計を見るとほんとに風呂の時間だった。
「たしか、1組からだったよね??1組いこー!!」
愛華の声を聞き、1組の子は準備を始めた。
愛華も1組なので、準備をした。
鞄の中の着替えなどを出していると、コロっと何かが鞄の中から出てきた。
それは紛れもなくあの約束のときに貰った”オルゴール”だった。
「!!なんで・・・・なんで・・・入ってるの･･･??」
きっと荷物を入れてるときに入ったのでしょう。
「愛華?」
隣にいた由希が不思議そうに聞いてきた。
由希は愛華の手の中にあるオルゴールをｽｸﾞに見つけた。
「なに？このオルゴール。」
「ん・・・ちょっと・・・・。大切な物・・・・」
ただ、”大切な物”っと言おうとしただけで、涙が”バッ”っとあふれてきた。
なぜだかはわかんないんだ。
なぜか泣けてくるんだ。
由希は、愛華がいきなり泣き出したのにとてもびっくりして、動揺した。
少したってからなぜ泣いてしまったのか察したらしく愛華にたずねた。
「拓くんとの思い出の品?」
「・・・・うん。」
由希は多少愛華と拓の関係を知っていたから分ったのでしょう。
「そっか・・・・。今はお風呂行こう？」
由希は優しく優しく愛華の頭を撫でて言った。
「・・・・ん。」
そして、2人は立ち上がりお風呂に向かった。