「…大丈夫です！」
「え？」
「真由さんは何もしてないですよ！きっと全部かっつ先輩のほらです」
「エノキ…」
「だって、部長と真由さんあんなに仲良かったじゃないですか、真由さんが部長を裏切るわけないです。そんな人じゃない。それを部長が一番知ってることをわたしは知ってる！」
「…よくわかんないよ」
眉毛を八の字にして困ったように笑った。
それに、
「わたし、そんなの真由さんを許さないから」
「だから、絶対大丈夫です」
根拠なんてなかった。
でも、今はわたしも部長も真由さんが否定してくれることを願っていた。
「…うん。そうだよな、真由がそんなことするはずないよな」
「そうですよ！」
そう言う一方で、かっつ先輩が嘘をついてるとも思えない自分がいた。
