「美味しそう~!」
一人用の小さな机の上には沢山の料理が並べられていた。
「まぁ最近覚えたての料理ばっかだけど…多分美味しいと思うよ!」
料理学校を出た遥はまだまだ見習いシェフとして頑張っているが、並べられている料理はどれも美味しそうな物ばかりだ。
「麻耶はあんまり料理してないみたいだね。教える所からだから時間掛かっちゃって」
遥に言われた麻耶は口を尖らす。
「私だってあれが精一杯なの!遥だってドジばっかしてたじゃん!」
私は2人を見てると自然に頬が緩む。
「あ、冷蔵庫にお酒入ってるから飲も!」
私が言うと、麻耶は待ってましたとばかりに冷蔵庫に飛び付く。
外は相変わらず雨が降り続いていた。