達也は駅で待っていた。夜7時。4月頭の空気にはまだ少し寒気が混じっている。達也は黒いパーカーのポケットに手を突っ込み、立っていた。 「おまたせ!」 「おう、お疲れさん。飯まだだろ?」 「うん!」 達也は少し元気がなさそうだ。疲れてるのかな?