私立南高校



平凡なのは名前だけ。

在校生の9割は不良という、とんでもなく偏差値の低い高校だ。

それが俺がいる高校。

そしてモモが入学した高校。



「俺のモモに近づくバカは居ねーと思うけど。」



憎悪、嫌悪、尊敬、羨望。

体育館へ向かう途中、そんな視線をたくさん受けながら

俺の呟きは誰にも聞こえることなく消えた。