長老が目にしたのは、風のピューマを引き連れたパンパスの姿だった。


「よく捕まえたな、パンパス…。」


長老はパンパスに感心し、そう声を掛けるのだった。


しかし、その一方で、パンパスはと言うとばつが悪そうに言葉を詰まらせるのだった。


「いや、捕まえたと言うより…。」


…―僕が捕まってあげたんだよね?ヒントはあげたと言え、殺されそうになったしさ―…


風のピューマは、すかさずパンパスの代弁をした。


そして、そんなニ人のやり取りを見て、長老は声高に笑うのだった。


「どうやら気に入られたようだな、パンパス。」


しかし、そう声を掛けられたパンパスは、どうにも腑に落ちない様子だった。















草原のキャンプに戻ったパンパスは、長老のテントの中に居た。


そして、パンパスは、父親のことについて長老に尋ねるのだった。


「長老、私の父は今、何処で何をしているのでしょうか?」


そして、長老は、ピューマからもたらされたと思われるその問いに、こう答えるのだった。


「…お前の父親が今、何処で何をいるのかは、私にも正直分からない。しかし、お前の父親は何かを感じ取っていた。そう、あの時も…。」