しかし、追えども追えども追いつけない。 それは、風のピューマがパンパス以上の風読みであったからだ。 ―…弓でも何でも使ってごらん…― 風のピューマは、再びパンパスに呼び掛けた。 ―…ただの弓じゃ僕を止められないけどね…― そして、風のピューマは続けてそう言うのだった。 ただの弓じゃ…、それは気掛かりな言葉であった。 しかし、パンパスは言われた通り、 腰に結わえた弓を手に取り、背中に収めた矢を風のピューマ目掛けて放つのだった。