秋風は冷たい…


智也の心の中はもっと冷たい…。

…と言うより寒い。


「よぉ!トモヤまたフラれたんだって?もうギネスに申請してみてもいいんじゃね?」

カズキは笑いながら智也に肩組をしてきた。

「うるせー!俺は今、猛烈に落ち込んでるんだよ。そんな慰め方は逆に俺の心を逆撫でするぜ」

智也は邪魔くさそうに和樹の腕を払い退けた。


「しかし、まぁ…その…なんだ…オレらは このまま彼女が出来ないまま この貴重な青春を終わらせてしまうんかな?
何か…ホント…泣けてくるよな」

「おいカズキ!俺はまだ諦めちゃいないぜ。高校生活あと僅か、ぜってーに彼女と言うものを作る…うん!作りたい…作れるといいな…作れるかな?…つく…り…」

「とにかく頑張ろうぜ」



また一つ智也と和樹の友情が深まった。