「本当のことって…なに?」


ミサはつばを飲み込んで、しっかりと私の目を見た。




「俺たち…本当は兄弟なんかじゃないんだ。」



「え…??」



兄弟じゃない??




そんなはずないじゃない。




だって私、小さいころから一緒だったの覚えてるし。


一緒にお風呂だって入った。


一緒に幼稚園にだって行った。




私の記憶は偽者なの??




「俺…本当は、母さんと父さんの子供じゃないんだ。」




え…??



「俺の本当の父さんと母さんは、俺が三歳のとき、飛行機事故で死んだ。」