「…ッ…」

「りのー?」


笑いたいけど、

笑えない…

麻矢が一生懸命な

顔をするから

余計笑えないって…



麻矢さん…

笑っていいですか?


前髪がスネ夫なみに

真っ直ぐですよ(笑)


「莉乃?」

心配そうな顔をして

私の顔を覗いてるけど

前髪が私のおでこに

当たった瞬間…



「ぶっ…」


吹いてしまった。


私たちの近くにいた人も、
笑いを堪えれなくて

爆笑している。


「ふぇ…??りの〜アタシ何かした?!」

軽く泣き顔に

なっている麻矢を見て、

教えてあげなきゃ

と、思った。


「麻矢、鏡ある?」

「あるけど…」

「髪チェックしてみて?」





「げ…」


麻矢は、私の手を掴んで

すぐさまトイレへ

駆け込んだ。