恭子の言葉はどんな時も不思議と元気を沸き起こしてくれる。

今日も、恭子の強かな言葉は私の中に響いて、私の心をきつく縛っていた鎖を緩めてくれた。

私は恭子に助けてもらってばかりな気がする。


「うん、わかった。泊まりに行く」

「そ。元気な方があんたらしいよ」

「…ありがとう」


そう言ってから、今度は恭子の優しさに対して熱いものが込み上げてくる。

今日の私は涙もろい。


「な、泣かないでよ。どうしたの」

「ううー、恭子ぉー」


電話越しだが、今は恭子の優しさにくるまれたい。

振られてからは、自分が一人ぼっちになったような心地だったのだが、恭子がいる。

恭子は私が泣き止むまで、優しい言葉をかけ続けてくれた。