「…そろそろ帰ったら?」


ふーっと静かに煙を出す。




「……あ!」


そうだよ!
肝心なとこ忘れてた!





「あたし…、道に迷って…」


「…は?だからこんなとこ来たの?」


コクンとあたしは頷いた。






「……送ってく」


「……はっ!??」


「帰れないんだろ?」


「ま、まあ…」


「だから、送ってく」



平然とした態度で、タバコを足で消すと、あたしの手を握った。





「離れんなよ。危ねぇから」


「…は、い…」


繋がれた手が熱い。






……てかあたし、なんでこんなにドキドキしてるのーっ!?!?