「キミもその一人なんでしょ。龍斗さんに大事に抱かれちゃったから期待したんでしょ」
「違う…」
声にならない声を出す。
「なら俺達と遊ぼうよー。きっと満足するよ?」
「や…っ…」
「ほらほらっ、立って」
しかしその声が届くはずも無く、無理矢理腕を引っ張られて立たされた。
「どこのホテルがいい?選ばせてあげる」
選ばせてあげる?冗談じゃない。
勝手に話し進めてんじゃないわよ。
だんだんと怒りが込み上げてきた。
「龍斗の前ではビビってたくせに」
「あぁ?」
「龍斗がいなければ言いたい放題いってさ。バカみたい。男ならビビらず、さっきの言葉を龍斗に言ってみなさいよ」
もう、いろいろとわからなくなってきた。
これじゃあ男数人相手に喧嘩売ってるようなもんだよね…。
だめだ、勝ち目なんか無いのに。
「ほんっとバカみたい」
口が勝手に動く。
