ふと、またあの言葉が頭をよぎった。

"未成年って嫌だよな"


なんだろう。
今、すごく龍斗を抱きしめたい。

いや、多分本人を目の前にしたらできないと思うけど。


とにかく龍斗のところに駆け付けたい。


自分でもよくわからない衝動に駆られた。




「ごめん、優美ちゃん!あたし、行かなきゃ」


「え、ちょっと蜜姫!?まだケーキ…」


「食べていいよ!お金、明日返すから!」


勢い良くその場から立ち、外に出て走る。



まだそんなに遠くには行ってない…はず。




さっき目が合った時、なんであたし逸らしたんだろ?



「…っ龍斗!」


とにかくあたしは走り続けた。