くすくすくす―…

龍斗がタバコを消ながら笑っている。



「お前、やっぱ面白い」


「な、バカにしないでよ!」


…さっきまでちょっとしか笑わなかったクセに。

今はあたしを見ながらバカにしたように笑ってる。



前言撤回!

やっぱりコイツに笑顔は似合わない。




「…俺の秘密、知りたいか?」


「…は?」


なんでこの人、話がすぐにとぶのかな…。


唐突過ぎて、意味が全くわからない。




「秘密。知りたくない?」


「……っ」


またあの整った顔が近づいてきた。


「蜜姫になら、教えてやるよ」


「秘密、を……?」


その距離わずか3cm。


息をするのにも気を使う。




「…俺が一体何者なのか」


「……」


「教えてやるよ、蜜姫」


ふっと笑い、顔が離れた。








…またまた前言撤回。


コイツやっぱり、笑顔が似合います。