「…てめぇら何してんだ?」 とてつもなく低い声が聞こえた。 「……り、龍斗サンっ!」 あれだけ必死にあたしの腕を掴んでいた男は、パッとあたしから手を離す。 男の視線の先には、ハニーブラウンの髪をした、でかい男が立っていた。 「…そいつ、俺のツレなんだけど」 ハニーブラウンの髪をしたその人は、あたしを指差していう。 「…や、これは…」 「まさか、ホテル連れ込む気だったわけじゃねぇよな、あぁ?」 …怖っ! 思わず耳を塞ぎたくなるくらい冷たい声に、あたしはギュッと目を閉じた。