今の顔で怒ってないって思う方がすごいよ…。
「蜜姫」
「は、はい!」
「番号とアドレス教えろ」
「あ、はい…」
なんでこのタイミングなのー!?
ついていけないよ…神山龍斗。
頭の中で考えているうちに、いつの間にか赤外線通信が終了していた。
「龍斗さん!」
「おー裕也」
「持ってきましたよ、バイク」
「わりーな。明日返すわ」
「全然気にしないでください」
あわわっ…。
なんだか話が早くてついていけない…。
「コイツ、裕也。俺の1番信頼してる後輩。後輩っつっても学年は一緒だけどな」
「はあ…。あ、あたしは華宮蜜姫です」
「よろしく、蜜姫ちゃん」
裕也さんは、あたしにキラキラスマイルをくれた。
…神山龍斗とは大違い。
