君に花を。

「格闘!?やろーっ」

マジで?

柚、もしかして…。

「…」

「柚?」


《スタァート!》


めちゃめちゃ高い声のスタートで、柚が一気に変わった。

「すぅ…」

深呼吸をして、ぱっと目つきが変わった。


なんや!?


指がものっすごい速さでボタンを連打する。

柚、もしかしてゲームの達人!?

ていうか、柚。帰ってきてー!

よそ見をしている間、俺は負けてしまった。


「やったぁ。楽しいね」

「すごかったなぁ」

「そうかな」

楽しそうに笑う柚を見ていると、さっきの柚は裏…?

なんて考えてしもうた。