君に花を。

「あ、柚ちゃん、柚ちゃん!食べてって!」

「ありがとうございます」

柚はお辞儀をしてイスに座った。かわいい…って!

兄貴が柚の隣に座ろうとした。

あかん!

させるかぁ!!


「柚っ」


兄貴を突き飛ばして、俺は柚の隣に座った。


あかんからな、絶対に負けへんからな。


「すごいっ」

目の前の料理に目を輝かせる柚。

ホンマかわいい!

「おいしい!」

「柚ちゃん、素直やなぁ。うちのバカ息子は、なぁんも言うてくれんし」


当たり前やろ。もう飽きたんや。

んな、毎日毎日うまい、うまい言えるわけないやろ。