君に花を。

「玲が彼女連れて来たんやで」

「彼女やない。友達や」

「彼女やないの?残念やなぁ」

残念やない。喜ばしいことや。
つーか、オカンはいつまでここにおんねん。

はよ、下行けや。

「ああ。もうすぐ夕飯やから、はよ来な?」

「わかった、わかった」

オカンを下に追いやってから、しばらくして携帯を持ってリビングに向かう。

キッチンでは、オカンがいつもより化粧が濃くて料理も質素やないことに気がつく。

「…うわっ」

服、柄が悪すぎやろ。
オバハン柄やで、それ。

よそ行きの服か。