君に花を。

「れ、蓮君っ!?」

「静かに聞いてや」

俺は柚の耳元で囁いた。
ちゃんと聞いててや。俺の告白。

「柚のこと好きなんや」

「…え」

「俺、まだガキで兄貴には頭じゃ敵わん。でもな、好きっていう気持ちは負けんから」

「蓮…君」

戸惑う柚の顔を見て、俺は思った。あかんか…。だよな。

こんな俺、柚は嫌いやな。

頭悪い、喧嘩っ早い、昔は女と遊びまくってたし…柚には言えないことがたくさんある。


「…ホント?」


小さい声で俺に問いかけてきた。


「ホンマ、めちゃめちゃ好きやし、大好き」


俺は柚の手をつかんで言った。