君に花を。

「蓮君…あの」

「ん?」

「ごめんね」

「…何が?」

なんやろか?別に柚、悪いことしてないやろ。

なのに、柚は頭を下げて謝ってきた。

「え…怒ってたんじゃ」

「怒ってんのは兄貴のほう」

柚に怒ってるわけないやん。
怒れんし。

柚は安心したのか、床に座り込んだ。

ホンマかわいい。抱きしめたい…。

「柚、俺…言っていい?」

「え?」

俺は立ち上がって、座っている柚に近づき抱きしめた。

俺は…柚にキスをした。
そっと優しいキスを。

柚は驚いて硬直していた。そこもまたかわいい。