君に花を。

俺はエプロンを脱いで、テーブルに置いた。

「今日、やっぱ帰るわ」

「蓮君?体調悪いの?」

「…いや、なんでもない」

俺は太一達に帰ると言って、走って家に帰った。


なんでや。
なんで、あいつ…。

柚、好きなやつおるって、もしかして…あいつか?

嬉しそうにあいつを見てた。
俺に見せた笑顔ちゃうかった。

愛しい人を見るような…。

俺、負けるんか?
初恋やった。

男を求めるようなやつじゃないし、素直やし、俺が見てきた女とちゃう。


なぁ、柚。

兄貴が好きなんか?