君に花を。

そんなかわいい笑顔、誰にも見せたらあかんよ?

「柚?」

俺と柚が話していると、うしろから誰かが柚の名前を呼んだ。

誰や…?
今の声、完全に男やろ。

振り返ると、俺の大嫌いなあいつ…兄貴がいた。

「間宮君っ」

柚は兄貴に最高の笑顔で走って行った。

なんで…兄貴なんや?

なんで、兄貴が柚を…?

「…蓮?」

兄貴が俺に気づいた。俺は兄貴と柚をただじっと見つめていた。

「間宮君、蓮君のこと知ってるの?」

「ああ、弟…」

「弟?そっか」

柚は納得したように頷いた。


俺、やっぱ兄貴は嫌いや。