【完】アップルパイ。~天国ノ君へ~


「…桜まだ20歳だろ」



大ちゃんはあたしにお釣りを渡しながらいった



「あたしは17で心愛を産んだわよ?」



「…まぁな。結婚はちゃんと考えてるよ。おれも30だからな」



大ちゃんは「ははっ」と笑った



「がんばれ!じゃあね。大ちゃん」



「バイバイ!大介おじちゃんっ!」



あたしと心愛はそういい残しかえろうとした



ドアをくぐろうとしたら大ちゃんはあたしの腕をつかんだ



「お前何かあっただろ。」



さっきまで笑顔だった大ちゃんは眉間にしわを寄せている



「なんで?」



「笑顔がぎこちない。祐樹と何かあったか?」



あたしと大ちゃんのやり取りを心愛は不思議そうに眺めていた



「…なんでもお見通しですネ。」



あたしは「はぁっ」とため息をつきながら大ちゃんの目を見た