【完】アップルパイ。~天国ノ君へ~


あたしは祐樹の車で帰った



「愛さんあの…」



祐樹が話しかけようとしているのをあたしはさえぎった



「祐樹、そろそろ敬語やめない?」



あたしは祐樹の横顔を見つめながら言った



「分かりました。努力します」



「何それ」



あたしはクスクスと笑った



「今まで敬語だったので…」



「それも敬語だよ」



「あっ!」



本当に可愛いなぁ…



あたしは微笑んだ



「あ!そうだ」



祐樹は何か思い出したようにポケットに手を突っ込んだ



「コレ…愛にぴったりだなって思って…」



手にはクマのストラップが握られていた



クマは白黒チェックにレースのリボンが飾りでつけられていた