「なんとか無事に終わったな」

テスト内容は実践が射撃と防御(敵の攻撃を防ぐ)。
あとはペーパーで知能テストに体力テスト、精神力テストと続くのである。
この総合点数で十位以内に入れば見事に合格になるわけで──。

とは言っても、

今回テストの受験者はざっと見積もっても三百人はいる。
単純に計算しても三十人に一人の割合だ。

まぁ、なんだかんだ言ってもテストは終わってしまったので、あとは神に祈るしかない。

因みに合格発表は明後日だったりする。待たされる時間が短い方が、試験を受けた者にとってはありがたいと俺は思うのだが……。

「どうだった?手応えは」

「手応えと言われても。後悔はしない程度には……な」

今の実力でやるべきことはやったつもりだ。

「お前の場合は心配することもないか」

「どういう意味だよ」

「奇跡も起こると言うことさ」

あのなぁ~!俺が受かるのは奇跡なのか?!

う~ん……。

励ましてくれているのか、それともけなされているのか──。

ディラの真意が全く読めん。